数年前、初聖体の準備として、聖体拝領後に、このよく知られた祈りを唱えるようになりました。私たち、特に子供達に、主イエスとの対話を通して、私たちの生活で最も大切なことについて主と語り合うのが目的です。この祈りは14世紀の前半に起源を持っており、1330年にヨハネ22世によって免償が与えられました。作者はおそらくヨハネ22世と思われます。
教会における祈りは元来、御子イエスキリストを通して、天におられる私たちの父に向けられました。しかし、中世においては、イエスに対する個人的な信仰への願望が、次第に直接主イエスに祈り、語る形を取るようになりました。アニマクリスティは聖イグナチオ・デ・ロヨラの作と伝えられ、現在でも一般にそのように信じられています。それは、『霊操』のはじめのところに掲載され、しばしば引用されているためです。これは多くの著者によって指摘されているとおり誤りで、この祈りは既にイグナチオが若い頃に出版された複数の祈りの本や、彼の生年(1491年)より百年前に書かれた文献にも見いだされることから明らかです。英国の賛美歌作者は大英博物館で1370年頃に遡る文献にこの祈りを見いだしています。また、セビリアのアルカザール宮殿の門の一つにもこの祈りが刻まれているので、ドン・ペドロ1世王(1350~69)の時代まで遡ることになります。



アニマクリスティ


キリストの魂よ わたしを聖化してください

キリストの体よ わたしを救ってください

キリストの血よ わたしを酔わせてください

キリストの脇腹の水よ わたしを清めてください

キリストの受難よ わたしを強めてください


慈しみ深いイエスよ わたしの願いを聴き入れ

あなたの傷のうちに わたしをかくまい

あなたから離れることのないようにしてください

悪魔のわなから わたしを守り

臨終のときに わたしを呼びよせ

あなたのみもとに行かせてください

すべての聖人とともにいつまでも

あなたを賛美することができますように

アーメン



これから毎月、この祈りを一行ずつ解説していく予定ですが、御聖体が、イエス様のすべてであり、その御聖体をいただく私たちに、お恵みが豊かに注がれますように、心を込めてこの祈りを唱えましょう。


主任司祭ハイメ・カスタニエダ

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ハイメ・カスタニエダ司祭のプロフィール
フェルナンデス・カスタニエダ・アルバレス・オソリオ・ハイメ
1931年 スペイン・マドリッド生まれ
1948年 イエズス会に入会し、1958年来日
1964年 叙階
1966年より米国のSaint Louis 大学に留学
1970年から上智大学で教鞭をとる
退官後、2003年カトリック鍛冶ヶ谷教会に赴任