「あなたの傷のうちに わたしをかくまってください」

度々疲れを感じることもあれば、場合によって疲労することもあります。あるいは、なぜか分からないけれども人から嫌われているような印象を受けて辛い時には、最後の最後に自分を守ってくださるのはイエス様だけだと思うことがあります。それは、彼のわき腹の開いた傷があきらかに示しているように、何の条件もなく、ありのままのわたしを愛してくださっているからです。
わたしたちにその絶対で確実な愛を忘れさせないために、復活なさったイエス様の受難の傷が今でも開いたままになっているのです。
イエスはトマスに言われ「あなたの指をここに当てて、私の手を見なさい。また、あなたの手を伸ばし、わたしのわき腹に入れなさい。信じない者ではなく、信じる者になりなさい。」ヨハネ20・27

イエスよ、あなたの愛に守られて、あなたを愛して、み国を広げるために新しい力と勇気を与えて下さい。“かくまってください”とお願いする理由は、生きる、よく生きる、愛に生きる辛さから逃げるためではありません。あなたとともに愛して生きるためです。弱い人、いじめられている人、傷つけられている人などを保護しなければなりません。そして、忘れてはいけないのは、孤独な人です。今の世界にはマスメディア、インターネット、携帯電話などがあるにもかかわらず、孤独な人が多い。家族や友人の温かさに飢えている人がたくさんいます。

イエス様の最後の言葉を思い出しましょう。
「わたしは世の終りまで、いつもあなたがたと供にいる。」マタイ28・20
もし忘れていましたら、繰り返し、繰り返し、願いましょう。

「あなたの傷のうちに わたしをかくまってください」

主任司祭 ハイメ・カスタニエダ
2011.6.1

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ハイメ・カスタニエダ司祭のプロフィール
フェルナンデス・カスタニエダ・アルバレス・オソリオ・ハイメ
1931年 スペイン・マドリッド生まれ
1948年 イエズス会に入会し、1958年来日
1964年 叙階
1966年より米国のSaint Louis 大学に留学
1970年から上智大学で教鞭をとる
退官後、2003年カトリック鍛冶ヶ谷教会に赴任