「あなたから離れることのないようにしてください」
本当に愛し合った二人の別れの道筋は、しばしば、ゆっくり訪れます。突然相手を裏切ったり、反対に非常に深く傷つけられた場合を除いて、愛する人からいきなり離れることはありません。普通は幻滅の連続によって、情熱や愛情が少しずつ失われていきます。一緒にいる喜びと静けさが消えていって、相互の信頼が少しずつ失われ、相手が何を言っているのか、何をしているのか、何を考えているのかということについて、もはや興味がなくなります。その代わりに他の事柄が大切になり、新しい活動や人間関係によって、別な面で満たされているような感じがして、相手から離れていきます。
本当に愛し合った二人の別れの道筋は、しばしば、ゆっくり訪れます。突然相手を裏切ったり、反対に非常に深く傷つけられた場合を除いて、愛する人からいきなり離れることはありません。普通は幻滅の連続によって、情熱や愛情が少しずつ失われていきます。一緒にいる喜びと静けさが消えていって、相互の信頼が少しずつ失われ、相手が何を言っているのか、何をしているのか、何を考えているのかということについて、もはや興味がなくなります。その代わりに他の事柄が大切になり、新しい活動や人間関係によって、別な面で満たされているような感じがして、相手から離れていきます。
イエス様との場合は、離れるのは私たちの方だけです。彼は決して私たちを見捨てないのです。多分私たちは、彼が返事をしてくれず、私たちのことに感心がなくて消えてしまった、あるいは眠ってしまったと思っているかも知れません。
「イエスが舟に乗り込まれると、弟子たちも従った。そのとき、湖に激しい嵐が起こり、舟は波にのまれそうになった。イエスは眠っておられた。弟子たちは近寄って起こし『主よ、助けてください。おぼれそうです』と言った。イエスは言われた。『なぜ怖がるのか。信仰の薄い者たちよ。』そして、起き上がって風と湖とをお叱りになると、すっかり凪になった。人々は驚いて、『いったい、この方はどういう方なのだろう』と言った。」マタイ8・23−27。
イエス様がそばにいないと嘆く前に、私たちが何をしなければならないのかを、イエス様は教えてくださったではないでしょうか。「恐れるな。信仰を強めなさい」
当然イエス様と一緒にいて、彼と一緒に生きるために、信仰と愛情を込めてご聖体をいただくのは最高の方法でしょう。イエス様ご自身は最後の晩餐の時にこう仰いました。
「主イエスは、引き渡される夜、パンを取り、感謝の祈りをささげてそれを裂き、『これは、あなたがたのためのわたしの体である。わたしの記念としてこのように行いなさい』と言われました。また、食事の後で、杯も同じようにして『この杯は、わたしの血によって立てられる新しい契約である。飲む度に、わたしの記念としてこのように行いなさい』と言われました。」1コリント11・23-25。 ルカ22・19。
イエス様が良く良く考えてなさったことはこれです。愛の最高のあかしであること、つまり、私たち、一人ひとりのために命をささげるということと、そうしてご自分のことをどこでも、いつまでも忘れることがないように、記念として、ご聖体をくださいました。私たち一人ひとりはこう言いましょう。「イエス様はわたしのために命をささげてくださった。彼は御自分のことを忘れることのないようにご聖体を残された。」と。最初から教会は「パンを裂いて」キリストの愛を記念しました。迫害のときもローマのカタコンベでも、そして日本の地でも命をかけて同じように。
「アニマクリスティ」の祈りを作った人はこのようなことを考えて作られたのでしょう。教会は600年以上前より、ご聖体をいただいてから、この祈りを唱えるようにと勧めてきました。私たちも心から願いましょう、
「あなたから離れることのないようにしてください」
主任司祭 ハイメ・カスタニエダ
2011.7.1
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ハイメ・カスタニエダ司祭のプロフィール
フェルナンデス・カスタニエダ・アルバレス・オソリオ・ハイメ
1931年 スペイン・マドリッド生まれ
1948年 イエズス会に入会し、1958年来日
1964年 叙階
1966年より米国のSaint Louis 大学に留学
1970年から上智大学で教鞭をとる
退官後、2003年カトリック鍛冶ヶ谷教会に赴任
「イエスが舟に乗り込まれると、弟子たちも従った。そのとき、湖に激しい嵐が起こり、舟は波にのまれそうになった。イエスは眠っておられた。弟子たちは近寄って起こし『主よ、助けてください。おぼれそうです』と言った。イエスは言われた。『なぜ怖がるのか。信仰の薄い者たちよ。』そして、起き上がって風と湖とをお叱りになると、すっかり凪になった。人々は驚いて、『いったい、この方はどういう方なのだろう』と言った。」マタイ8・23−27。
イエス様がそばにいないと嘆く前に、私たちが何をしなければならないのかを、イエス様は教えてくださったではないでしょうか。「恐れるな。信仰を強めなさい」
当然イエス様と一緒にいて、彼と一緒に生きるために、信仰と愛情を込めてご聖体をいただくのは最高の方法でしょう。イエス様ご自身は最後の晩餐の時にこう仰いました。
「主イエスは、引き渡される夜、パンを取り、感謝の祈りをささげてそれを裂き、『これは、あなたがたのためのわたしの体である。わたしの記念としてこのように行いなさい』と言われました。また、食事の後で、杯も同じようにして『この杯は、わたしの血によって立てられる新しい契約である。飲む度に、わたしの記念としてこのように行いなさい』と言われました。」1コリント11・23-25。 ルカ22・19。
イエス様が良く良く考えてなさったことはこれです。愛の最高のあかしであること、つまり、私たち、一人ひとりのために命をささげるということと、そうしてご自分のことをどこでも、いつまでも忘れることがないように、記念として、ご聖体をくださいました。私たち一人ひとりはこう言いましょう。「イエス様はわたしのために命をささげてくださった。彼は御自分のことを忘れることのないようにご聖体を残された。」と。最初から教会は「パンを裂いて」キリストの愛を記念しました。迫害のときもローマのカタコンベでも、そして日本の地でも命をかけて同じように。
「アニマクリスティ」の祈りを作った人はこのようなことを考えて作られたのでしょう。教会は600年以上前より、ご聖体をいただいてから、この祈りを唱えるようにと勧めてきました。私たちも心から願いましょう、
「あなたから離れることのないようにしてください」
主任司祭 ハイメ・カスタニエダ
2011.7.1
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ハイメ・カスタニエダ司祭のプロフィール
フェルナンデス・カスタニエダ・アルバレス・オソリオ・ハイメ
1931年 スペイン・マドリッド生まれ
1948年 イエズス会に入会し、1958年来日
1964年 叙階
1966年より米国のSaint Louis 大学に留学
1970年から上智大学で教鞭をとる
退官後、2003年カトリック鍛冶ヶ谷教会に赴任