200812_カスタニエダ神父2_s「主の公現」のミサの聖書の個所に、イザヤの預言には「海からの宝があなたに送られ、国々の富はあなたのもとに集まる。らくだの大群が…あなたのもとに押し寄せる」。また、マタイの福音書では、東の方から占星術の学者たちが、まったく疑いを持たず、らくだに乗ってエルサレムに来ました。理由は、その方の“星”を見たからです。らくだの大群だけでなく、輝く星も見つけなかったならば、幼子イエスを拝むことができなかったでしょう。
私たちも、自分の“星”を探しているでしょうか。どんなにたくさんの持ち物、金、健康、力、名声などを持っていても、自分の人生に意味を持ち、心を満たしてくれるものを希求しています。このように、自分の日常の世界から“星”の方に視線を向けて行きましょう。私たちがつらい状態に置かれた時、自分は一体何のために生きているのだろう、という疑問が湧いてきます。そんなときにも決して消えない“光り輝く星”を探しましょう。

あの占星術の学者たちは、幼子イエスと母マリアに出会いました。そして、別の道を通って自分たちの国へ帰って行きました。道は同じだったでしょうが彼らの生活はまったく新しくなったことでしょう。あの“星”とあの幼子を見たので、その後の生活がすっかり変わったに違いありません。私たちも、その“星”を見つけないまま生きるならば、らくだの大群があっても、どうなるでしょうか、考える必要があるでしょう。

2012年 2月   
主任司祭 ハイメ・カスタニエダ

-----------------------
ハイメ・カスタニエダ司祭のプロフィール
フェルナンデス・カスタニエダ・アルバレス・オソリオ・ハイメ
1931年 スペイン・マドリッド生まれ
1948年 イエズス会に入会し、1958年来日
1964年 叙階
1966年より米国のSaint Louis 大学に留学
1970年から上智大学で教鞭をとる
退官後、2003年カトリック鍛冶ヶ谷教会に赴任