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第55回「世界平和の日」
教皇メッセージ
(2022年1月1日)
私なりのまとめ

ヨハネ・ボスコ 林 大樹


1.平和の道
 ゞ宜弔呂泙此崋匆馘な課題」を挙げます。
「平和の道は……残念ながら今日でも……ほど遠いところにあります。……戦争や紛争の耳をつんざく騒音は増幅し、……パンデミック級の病気の数々が発生し、気候変動と環境悪化の影響は深刻化し、飢餓と水不足の悲劇は激化し、連帯による分かち合いよりも個人主義に根差す経済モデルの優勢が続いています」。
◆ゞ宜弔麓,法嵎刃造旅獣曄廚砲弔い撞鵑欧泙后「いつも時代でも、平和は天から授かるものであると同時に、共同で担った責務の実りでもあります。確かに、様々な社会制度が関与する平和の『構築』があり、一人ひとりが個人として携わる平和の『手仕事』があります。より平和な世界を築くために、すべての人が力を合わせるべきです」。
 そして、教皇は恒久的平和を築くための三つの道を示します。
「ここで、恒久的平和を築くための三つの道を示したいと思います。まずは『世代間対話』、……第二は『教育』、……最後は『就労』です。これは人間の尊厳を完全に実現するものです。これらは『社会契約を可能にする』ための必須の三要素であり、これを欠いた平和事業は、いずれも実体のないものです」。

2.世代間対話
 ゞ宜弔呂泙此崟ぢ經崑佻叩廚良要性として現代の危機を挙げます。
「(コロナウイルス感染症のパンデミック)は、すべての人の孤独感と内向性を強めています。高齢者の孤独と並んで、若者には無気力や、未来に対する共通のビジョンの欠如も見られます」。
 「テクノロジーと経済の発達は、世代間に分断を生みがちですが、現代の危機は、世代間が緊急に結ばなければならないことを示しています」。
◆ゞ宜弔麓,法崋匆馘課題の解決」と「平和の構築」は、健全な政治がもたらすこと。また、健全な政治の原動力は世代間対話の実践だと述べます。
 「重要な『社会的課題』の解決と『平和の構築』は、記憶の守り人―高齢者―と歴史の継承者―若者―との対話なしには進みません。……私たちが経験している世界規模の危機が示すのは、世代間の出会いと対話が、健全な政治の原動力だということです。健全な政治は、『継ぎ当てや応急処置』で現状に対処することをよしとせず、共有と持続が可能な計画を追求することで、他者への優れた愛の姿勢として現れるものです」。
 「(世代間対話の実践は)私たちが共に暮らす家を大切にする、この問題を考えればよいのです。事実、環境はまさしく『あらゆる世代に貸しつけられているのであって、いずれ次世代へと手渡さねばなりません』。ですから、より正義にかなう世界を目指して努力し、世話をするよう私たちに委ねられている被造物の保護に高い意識をもつ多くの若者を、私たちは褒め(ほめ)、励まさなければなりません」。

3.教育
 ゞ宜弔呂泙唆軌蕕藩楡のための予算と財源について述べます。
「近年、教育と養成のための予算は、投資ではなく費用とみなされ、世界的に大幅に削減されています。……一方で軍事費は増大し、『冷戦』終結時に記録された規模を超えており、今後も法外に膨張していくと思われます。……軍縮のための実際的な追及は、……保険医療、学校、インフラ、国土保全などにより適切に充当させる財源の確保につながるのです」。
◆ゞ宜弔麓,剖軌蕕悗療蟷颪砲蓮▲吋△諒顕修鯊タ覆垢觴茲蠢箸澆付随していることを期待し、グローバルな教育協定を結ぶことを提唱します。ケアの文化は、今日はびこっている無関心の文化、使い捨ての文化、対立の文化に打ち勝つための文化です。「国は、そこにある文化的に多様な豊かさが建設的に対話しているときに反映するのです。……したがって、成熟した人間形成に、家族、地域社会、学校や大学、機関、宗教団体、政府当局、全人類が関与する、若い世代のための、若い世代と結ぶ、グローバルな教育協定によって、新しい文化的パラダイムを構築する必要があります」。

4.就労
 ゞ宜弔呂泙魂歛蠅山積している労働市場について訴えます。
「労働市場は(コロナウイルスの感染症の)パンデミックによって悪化しています。……特にこの危機が移住労働者に与えた影響は甚大でした。移住労働者の多くは国内法で認知されておらず、あたかも存在しないかのような扱いを受けています。……さらに、社会保障制度……を受けているのは、世界の生産年齢人口のわずか3分の1だという事実も加わります。暴力や組織犯罪が多くの国で増加しており、人々の自由や尊厳を奪い、経済を蝕み(むしばみ)、共通善の促進を妨げています」。
◆ゞ宜弔麓,墨働条件を整える解決策を述べます。
「就労は、社会において、正義と連帯を築く基礎となるものです。……労働条件を世界中に創出することが、これまで以上に急務となっています。経営側の取り組みに自由を約束しそれを支持すると同時に、経営至上主義に走らないよう、これまでとは違う社会的責任感を啓発することも必要です。この観点から、企業に対して労働者の基本的人権の尊重を強く促す取り組みを奨励し、支援して、諸制度のみならず、消費者、市民社会、実業界の側でも、こうした意識を高めていかなければなりません。
 教皇は最後に善意あるすべての人に向けて祈ります。「もっともっと多くの人が、騒いだりせず、謙虚さと忍耐を忘れずに、その日その日の平和の『職人』となれますように」。
2022年1月1日(土)
鍛冶ヶ谷教会 世界平和の日 説教