→毎年6月24日
通常、聖人はこの世を去った日を記念するが、誕生した日が祭日となっている人物は、イエスとマリアのほかには、このヨハネしかいない。この3人が別格であることは、英語のNativity(降誕)という語が、もともとイエス、マリア、洗礼者ヨハネの誕生のみを指していたことでもわかる。

老いた祭司ザカリアとその妻エリザベトとの間には長い間子どもができなかったが、ある日天使から妻エリザベトが男の子を産むと告げられる。
そして、マリアが天使ガブリエルによって受胎告知されたのが、エリザベトが妊娠6ヶ月に入ったときだった。したがって、ヨハネはイエスより6ヶ月早く生まれたことになる。
長じてヨハネは神のことばを語る預言者となり、神の国の近いことと悔い改めを説いて、ヨルダン川で人々に洗礼を施した。これが「洗礼者」ヨハネの名の由来であり、イエスも彼から洗礼を受けている。誕生においても宣教においても死においても、イエスの先駆者である。